土田友湖・半四郎（つちだゆうこ・はんしろう）家は、茶入の仕覆や帛紗を中心に裂を扱う仕事を家業とする千家十職の一家です。家督を継ぐ際には「半四郎」・隠居後は「友湖」と名乗ります。
初代 1689（元禄2）～1765（明和2）
彦根藩士で鉄砲組頭を務めたと伝えられる土田七太夫の四代後裔（こうえい）。藤堂家の茶頭で袋物師の亀岡宗理の門弟となり、家職を譲り受け独立。表千家6代覚々斎の知遇を受け千家の袋物師となりました。同7代の如心斎より「友湖」号を授かりました。
二代 1732（享保17）～1757（宝暦7）
初代の子で、初代が在世中に早世してしまいました。
三代 1747（延享4）～1784（天明4）
初代の甥、丁字屋嘉兵衛の長男。38歳で早世。
四代 鶴寿院貞松 1720（享保5）～1801（享和元）
二代の姉でくにという。三代の早世にあたり家業を継ぎ三代の長男に引き継ぎました。
五代 1779（安永8）～1825（文政8）
三代の長男。この代より表千家9代了々斎の計らいで茶入の仕覆に加えて帛紗も仕立てるようになりました。
六代 1802（享和2）～1883（明治16）
五代の子。書画に長じて家系秘伝書を記し、古代裂地の図譜を書写しますが、1864（元治元）年の兵火で焼失したと伝わっています。
七代 1836（天保7）～1911（明治44）
六代の養子。表千家11代碌々斎・楽家11代慶入との親交が知られています。
八代 1862（文久2）～1911（明治44）
七代の婿養子。七代を看取った後わずか一月後に50歳にて逝去しました。
九代 1893（明治26）～1914（大正3）
八代の二男。22歳で早世しました。
十代 浄雪院妙要 1860（万延元）～1940（昭和15）
七代の長女。また八代の妻・阿さ。九代の早世により家業を継ぎました。
十一代 1904（明治37）～1965（昭和40）
八代の三男。1954（昭和29）年に病に伏しました。
十二代 1939（昭和14）～
11代の長男。26歳で12代を襲名。通りの良い「友湖」を名乗りました。13代へ継承後は「照雪友湖」の隠居名で13代と共に制作を続けておられます。
十三代（当代） 1968（昭和43）～
大学卒業後家業に入る。2014（平成26）に14代土田半四郎を襲名しました。
※参考資料「茶道具の名工・作家名鑑ー淡交社編集局編」（淡交社）
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