日々の買取り業務でお客様に尋ねられた疑問をコラムにして投稿します。皆様の参考になれば幸いです。それでは今回は矢立です。

矢立(やたて)概略

矢立(やたて)とは、墨壺を組み合わせた携帯用の筆記用具一式のことをいいます。材質は金属・陶・竹・木など様々あります。呼び名の由来ですが、鎌倉時代に戦場において筆記する状況に備えて小型の硯と筆を箙(えびら)(※1)の中に入れて携帯し、その硯を「矢立の硯」と呼んでいたようでそこから携帯式筆記用具一式のことを「矢立:やたて」と呼ぶようになったそうです。毛筆による筆記がほとんど無くなったので今現在の日本ではほとんど使われなくなりました。その一方で、内閣閣議決定の場では閣僚たちの花押による署名が必要なので、持ち回り閣議などでは閣僚の署名を集めるために今も矢立が使われているそうです。

形状など

形状としては檜扇型(角材状の本体に墨壺と筆の収納部があり、その上にスライド式の開閉蓋を取り付けたかたち)、柄杓型(墨壺に筆を収納する筒を取り付けたかたち)、印籠型(墨壺と筆筒を紐で繋いだかたち)に大別されています。金属を使用したものでは墨壺のデザインも様々で象嵌技法が使われているお洒落なものもあります。柄杓型は頑丈で握り具合も良く、携行していても怪しまれなかったために筆筒に針・刃を仕込んだ物もあったようで護身用の隠し武器としても重宝されていたようです。

・柄杓型の矢立
・墨壺部拡大
・蓋を開けるとこのようなつくりに

 

(※1)箙:えびら⇒武士が矢を入れて携帯する装備。これも矢立とも呼ぶ。

 

◎お問い合わせについて

・お電話・メール・フォームをご利用の場合

 

・簡単LINE査定ご利用の場合

 
 

今後の出張買取りで守っていきたい注意事項(コロナ対策)

ー店主が実行する項目ー
・自らの検温を行います。
・マスクの着用で接客応対させていただきます。
・アルコール除菌薬を携帯、訪問直前・直後に手指の消毒をさせていただきます。
・お道具拝見時、お客様との間隔は2メートル以上とらせていただきます。
・急な体調不良が見られた場合は連絡させていただき訪問を延期もしくは中止させていただきます。
・その他注意事項。

ーお客様にお願いしたいことー
・お道具を拝見させていただく部屋などの換気をお願いいたします。
・お道具の拝見にあたりお家の中に入られたくない場合は外にて拝見させていただく形でも対応します。
・お道具をご一緒に拝見し様子をご覧になられる場合は2メートル以上の間隔をとっていただきます。
・お客様におかれましてもマスクの着用をお願いします。
・滞在時間短縮をご希望の場合は事前に「フォーム」、「簡単LINE査定」などを活用してくださいませ。
・代金を支払い、確認、受け取り後は手指の消毒をお願いします。
・急な体調の不良が見られる場合はご連絡くださいませ。
・その他注意事項。

 

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